小野登志郎のブログ

出版・ウェブの制作会社(株)小野プロダクション代表で、ノンフィクション・ライターの小野登志郎です。徒然にゆる~く書いていけたらと思ってます。

2013年04月

 東スポが「JYJ所属事務所社長逮捕も」という記事を配信した。

 JYJ所属事務所社長逮捕も 2013年04月04日 11時00分
http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/128800/

 誰が書いたのか匿名なので分からないが、まずは、このような重大な記事を書く場合、責任所在を明らかにする上でも、やっぱり書いた記者は名前を出した方がよいだろう。

 私の調べたところによれば、確かに制作会社の株式会社『kelaプロジェクト』が、JYJ事務所C-JeSエンターテインメント社長であるペク・チャンジュ氏を刑事告訴したという事実はあるが、それが警察に受理されるかどうか、とっても大きなハードルがあり、それがあって初めて報道するのがジャーナリストとしての基本的なルールだろう。CーJeS(とJVD)側にも、ここまで問題をこじらせてしまった責任は多々あるが、即座に逮捕となるまで悪質性があったかどうか相当程度に未知数であり、その辺の事情を勘案するのがジャーナリスト、報道機関の最低限のルールだ。それだけ社会的反響が大きい案件であり、そんなルールも守れないで記者倫理はどうなっているのだろうか? となる。まともな新聞社だったら懲戒ものだろうし、そもそも上が記事にすることを認めない。事実、この東スポ記事掲載のだいぶ前から、私や他の雑誌社にも情報が回ってきており記事にするかどうかが議論されたが「まずは刑事告訴が受理されてから」となっている。スクープはどこのメディアも欲しい。私もそうだ。しかし、これがルール、常識なのだ。

 この記事、もし警察が受理しなかったら、当然ペク氏は逮捕されないわけであって、このような扇情的なタイトルをほぼ断定調に書いた以上、「あたかも犯罪者であるかのように世間に知らしめられた」としてペク氏が名誉棄損で訴えたら、東スポ側が敗訴する可能性は高いだろう。

 もともと東スポは、JYJが元所属していたエイベックスと仲良しこよしであり、五人時代の東方神起が分裂した経緯に際しJYJに厳しい記事を掲載してきた。それは一つの見方として許容されることであるだろうし、尊重したい。しかし、今回の件は、エイベックスとは直接無関係ではあるが、東スポのいままでのJYJ潰し論陣の延長線上にある(と言って、「エイベックスが書かせた」ということは無いだろう)。「JYJ側を刑事告訴をした」とある筋から聞いた時、もしかしたら東スポが記事にするかもな、と思ったが本当にそうなってしまったというわけだ。

 ちなみに東スポ記事には書かれていないが、今回の刑事告訴の対象は、「当初、事務所社長ペク・チャンジュ氏だけではなく、JYJのジュンス、ユチョン、ジェジュンも入っていた」という芸能関係者の証言を私は得ている。もちろん彼らが逮捕される可能性が極めて低かったことは、ここに書くまでもないだろうが。

 東スポ記事には「絶対匿名を条件に芸能関係者が重大証言する」とし、下記の言葉を紹介している。

「制作会社の株式会社『kelaプロジェクト』が、ペク氏を著作権法違反で刑事告訴する準備を進めています。既に何度も相談を受けている警視庁は、書類が整い次第、受理する方針のようです」(東スポ記事より抜粋)

 ここで注目すべきは、「警視庁が受理する方針」というところ。どこまで裏をとっているのかどうか判然としないが、この裏付け作業があってこその記事掲載ゴーなのだろう。普通ならばだが。全国紙社会部ベテラン記者氏は言う。

「刑事告訴状の要件と形式が揃っていれば警察は受理せざるを得なくなります。しかし、受理したからと言って逮捕になるかと言えば、それはまだ先の話です。事案の悪質性などが問われますし、結果的に逮捕もされず不起訴で終わる可能性も十分にあります」

 と言うように、受理もされていない今の段階で、簡単に「逮捕も」などと書くことは到底できないのだ。

 また、件の東スポ記事は、記事のハク付け。権威づけの為だろう、日本大学の板倉宏氏という79歳の名誉教授のコメントを下記のように掲載している。

「著作権法違反は10年以下の懲役または1000万円以下の罰金と、かなり厳しい刑事罰が定められています。警察が受理すれば、逮捕状を取る可能性が高い。書類で証拠が固まっているから受理するわけですからね」

 一般論で語れば確かにそうであろうが、この板倉教授、今回の複雑な「芸能村」の利益争奪紛争について、ほんの一分でもお調べになったのだろうか? 警察だって背景を調べてから着手するわけで、「警察が受理をすれば、逮捕状を取る可能性が高い」など簡単に言うことはできないと私は思う。

 もう一度書くが、私が知る限り、C-JeSと刑事告訴した『kelaプロジェクト』の著作権を巡る紛争は、確かにC-JeS側に問題が無かったということはできない。『kelaプロジェクト』関係者の怒りと無念は私には十分に理解できる。

 しかし、それと今回の「逮捕も」という重大案件とは、また次元の違う話である。東スポ記事の最後には「事情を知る芸能プロ社長」が「韓国の芸能事務所は、日本の芸能界をナメてるんだよ」という言葉で締めくくられているが、こういった私怨、私憤だけで動くほど、日本の警察は暇なのだろうか。日本の警察が動くべきはずだったことは、今回の騒動には他にも多々あったはずだと私は思っているのだが。

 今もまだ、JYJ東京ドーム公演は真っ最中である。そろそろ最後のファンファーレになる頃だ。そんな大事な時に水を差す(どころではない)記事が出てしまい、それに対してこのブログで反応しなければならないことが、個人的に残念でならない。

▼第39号
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                       2013/04/04
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Vol.39

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【今週の目次】

1. 【日本人による日本人に対するカンボジア投資詐欺にご用心】(大朋理人)    
2. 【北米からの手紙】(内藤茗)  
3. 【脱・台湾親日論の彼方へ】(松野幸志)
4. 【逃げるが果報】(横山茂彦)
  戦国三大合戦を生き抜いた一族の興亡史  
5. 【オムニバス小説 あわいの小骨】(伊藤螺子) 
6. 【横山茂彦の「NHK大河ドラマ八重の桜  勝手に論評・出しゃばり解説」5】
  「鉄砲と花嫁」3月31日放送分(4月6日再放送)
  川崎尚之助という人物
7. 【世界音楽市場でヒットすることは必要か?】(瀬尾沙)
  売上高から見る日韓芸能プロダクション
8. 【編集後記】 JYJ東京ドームコンサート成功 良かった良かった

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 明日から三日間の東京ドーム公演を控えているJYJ。相変わらず日本のマスコミからほぼ無視されている状況は変わらずだけど、なんとか日本における活動は再開されたとみてよいでしょう。なので、ホッと一安心していたら、「同じようなことあるよ」と教えてくれた業界関係者がいました。ジャニーズの赤西仁クンのことです。

 どうやら夜の東京六本木や西麻布で、今もっともブイブイ言わせてる芸能人集団は「赤西軍団」と言われているみたいで、彼らのご乱行は芸能各紙誌によって書かれまくっている。赤西軍団の暴れっぷりは、ジャニーズ事務所への反発が背景にあるのはたぶんそうだろうし、また、ジャニーズ事務所からの擁護が全く無いから書かれっぱなしなのでしょうね。

 そんな、ジャニーズ事務所から見放された赤西クン、「ジャニーズからの放出は秒読み」とか書かれているけど、ある業界関係者によれば「簡単に捨てない。捨てたら自由になって他の事務所とくっつく。そんなことさせないよう飼い殺しにする。それが、他のジャニーズアイドルに対しての見せしめ効果になる」とのこと。

 「見せしめ」「飼い殺し」。なんだか、聞いたことあるような、ないような話だなと……。

 そんな赤西クン、このまま黙って潰されてしまうようなタマじゃないようで、なにかしでかすのかもしれないなと。いろいろと話を聞いているのですが、今後とも動向を追いかけてみようとは思ってます。

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